第3回 どこかで聞いたことのあるオペラ曲特集

2019-01-07

今回は、「どこかで聞いたことのあるオペラ曲特集」の第3弾をお届けいたします!

第1回、第2回とお届けして参りましたが、まだまだ有名なオペラ曲は存在します!

さっそく見ていきましょう!

ロッシーニ作曲
《セヴィリアの理髪師》より〈私は街の何でも屋〉

スペインのセヴィリアで理髪師をしているフィガロが、オペラの中で登場と共に歌うアリアです。

フィガロは理髪師ですが、依頼があれば何でもこなします。町の便利屋としての生きがいを、明るく陽気に歌う1曲です。

...さて、ここまでの説明でピンときた方はどのくらいいるのでしょうか。

安心してください!この曲はとある理由から本当に有名なのです!

百聞は一見に如かず。とにかくどんな曲か聞いてみましょう。

https://www.youtube.com/watch?v=q9LT_REzX8Y

わかりました?気づきました??

この曲を口ずさむと、9割の方が「トムとジェリー」と答えます!(注、筆者の体感です。)

私もトムとジェリーは幼い頃に何度も見た作品ですので、初めてコンサートでこの曲を聞いたときは、「トムとジェリーの曲!!!」となりました。

思い出せない方はこちらをどうぞ。

https://www.youtube.com/watch?v=VzkvAFJ3m0w&list=PLb0eUfyXcR9l_l8e5iBi5kzvsPiKhyWDE

改めて見直すと、思いのほかアリアがしっかりと歌われており、正直驚きました。

《セヴィリアの理髪師》は、ストーリーも面白く、音楽も耳なじみが良いので、初めてのオペラにとってもオススメです。

(ちなみにストーリーに関しては、

https://navi.ondai.net/blogs/26

https://navi.ondai.net/blogs/29

こちらの記事で詳しく取り上げています。)

日本でも上演されやすい作品ですので、気になった方は劇場へぜひ!

つづいてはこちら。

モーツァルト作曲
《魔笛》より〈復讐の炎は地獄のように我が心に燃え〉

まず曲名の迫力がすごい!

そして実際に音楽もすごいです!!

https://www.youtube.com/watch?v=JzFi-7H9TKs

声高っ!!ってなりません!?

ここまでの高音を連続して出すアリアはとても珍しく、非常に難易度の高い曲となっています。

つまり見せ場の多い曲でもあるため、高音の得意なソプラノ歌手がコンサートで取り上げることも多いです。

《魔笛》というオペラは、架空の世界を舞台にしたファンタジーなオペラです。

この強烈なアリアを歌っているのは「夜の女王」というキャラクターで、娘のパミーナにナイフを渡し、宿敵ザラストロを殺害するように命じています。(娘に頼むなよ...自分でやりなさいよ...)

さて、そんな物騒な曲を、なぜ私達は聴いたことがあるのでしょうか。

答えはこのCMにありました。

https://www.youtube.com/watch?v=TeKZmsT1k4o

まさか車のCMに使用されているなんて!!!

《魔笛》は日本でもよく上演される作品ですので、気になった方はぜひ、劇場へ足をお運びくださいませ。

ただ、音楽を重要視するあまりか、ストーリーには少々無理を感じるところがあるかもしれません。

ですので、あえてツッコミを入れながら鑑賞する、という楽しみ方もアリかも?

お次はこちら!

ドリーブ作曲
《ラクメ》より〈花の二重唱〉

このオペラは、先ほど紹介した《セヴィリアの理髪師》や《魔笛》と比べると、オペラの上演頻度は世界的にも少ない作品です。

しかし今回取り上げるデュエットは、オペラ曲の中でも非常に知名度が高い曲となっています。

https://www.youtube.com/watch?v=Vf42IP__ipw

あ、聞いたことある!といった方も多いのではないでしょうか。

ピンとこない方は、1分19秒まで早送りをしてみるといいかもしれません。

インドの巫女ラクメと、その侍女のマリカが、バラやジャスミンといったお庭の花々を愛でながら川をくだる...という、シチュエーションを聞くだけでも美しさが伝わってくる二重唱です。

CMはもちろん、数々の映画でも使用されています。(トゥームレイダー、スーパーマン、ハムナプトラ、など)

ただし調べたところ、日本語字幕つきのDVDを筆者は見つけられませんでした...

英語や、ヨーロッパ圏の字幕ならついているDVDはありますので、語学力に自信のある方はそちらをぜひ!

でもま、この曲に関してはお部屋でBGMとして単体で流す、という楽しみ方もオススメです。ゆったりとした気持ちになれますよ♪

最後はこちら!

ヴァーグナー作曲
《ワルキューレ》より〈ワルキューレの騎行〉

ワルキューレといえば、某アニメのアイドルユニットや、某ソーシャルゲームのキャラクターを連想する方も多いかもしれません。

ワルキューレとは本来、北欧神話において、戦場で生きる者と死ぬ者を定める女性、およびその軍団のことを指します。

実はオペラでも、そのワルキューレを題材にした作品があるのです!

ブリュンヒルデやジークフリートも登場しますよ!(ある一定層に向けてのアピールです。)

今回ご紹介する〈ワルキューレの騎行〉は、それはそれは有名な曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=jkGEq2uXG34

ね!聞いたことありますよね!

皆さんは何をイメージされましたか?こ〇亀?UFOのCM?ヘリコプター?プロレスの入場テーマ?

とにかくあらゆる場面で使用されているため、非常に耳なじみのある曲となっています。

ただし、オペラでこの曲が演奏されるのは3幕の頭、つまりかなり後半ですので、「ワルキューレといえばあの曲でしょ~!」というノリで鑑賞を始めると、なかなかそのメロディーが登場しないので焦れったい思いをするかもしれません(笑)。また、ストーリーも少々難しいため、あらすじをしっかりと読んだり、北欧神話において少し調べるなど、事前に予習をしてから鑑賞することをオススメいたします。

ということはつまり!北欧神話に興味がある人にはとてもオススメのオペラでもあるのです!!

ストーリーは北欧神話をベースにしてはいますが、ヴァーグナーが書いた別の物語となっているので、違いを比べるという楽しみ方もできると思います。

日本語字幕つきDVDもありますし、来日公演をはじめ、日本でも時々上演されますので、興味のある方にはぜひ、ご鑑賞いただきたい作品です。

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今回で3回目となりました、「どこかで聞いたことのあるオペラ曲特集」シリーズ。いかがでしたでしょうか?

皆さまが思っている以上に、オペラの曲というのは、私達の身近に溢れているのです。

「この曲が取り上げられていない!」等ありましたら、ぜひお知らせくださいませ。

そして、「これってオペラの曲なんだぁ。」「どんなストーリーで歌われるんだろう。」など、興味が湧きましたらぜひ、劇場やDVDでご鑑賞いただければ幸いです。

オペラは決して、敷居の高いものではないのです。

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